まもなくお歳暮の時期ですね。
今までは自宅でお歳暮を受け取るだけだった方も、結婚していざ自分が贈る側になった時にいつ、どのように贈ったらよいか困ってしまった方は多いのではないでしょうか。
ここではお歳暮を贈る時期やマナーなどをまとめてみました。
マナー上、贈ってはいけない品物を選ばないようにチェックしてくださいね!
お歳暮の由来とは?時期とマナーのいろは
お歳暮は日本独自の文化で、1年間お世話になった方へのお礼とこれからもよろしくお願いしますという思いを込めて年末に贈る贈り物です。
お歳暮は、年越しの「御霊祭」で塩鮭や魚介類の干物などを祖先の霊に供えた風習から、こうした供物を本家や親元に持ち寄ったことに始まります。
お歳暮を贈る時期は12月初旬から20日までに相手に届くようにするのがマナーです。これは、お歳暮が正月のお供えものだったなごりで事始めから正月準備を始め、すす払いで家や仏壇がきれいにしてから届けると考えた理由です。
現在ではこの習慣は一般的では無くなり、また百貨店でのお歳暮の受付を行うのが11月初旬からなので11月末から12月初旬に贈る方も少なくないようです。
相手別おすすめのお歳暮の選び方
お歳暮の価格の目安としては3,000円~5,000円が相場となります。この中で贈る相手によって予算を変えます。
一般的にはお互いの実家の両親(結婚している場合)、親戚、会社の上司、仲人、恩師の先生などに贈ります。
会社の上司に贈る場合は、会社がお歳暮をしないというルールがないか確認してからにしましょう。
両親へはお正月のおせちやおもてなしで使える食材を選ぶと喜ばれそうです。ただ、今は両親へはお歳暮ではなく、母の日や父の日でプレゼントを贈る人も多いですね。
お歳暮の気を付けたいマナー10ヶ条
1)目上の方に贈るときに靴下や下着など身に着けるものはNGです。
これは相手に対して「踏みつける」と受け取られるので気持ちを表す品としては妥当ではありません。
2)はさみ、刃物などは相手との縁を切るという意味から相応しくありません。
3)現金や金券を贈ることは「お金に困っている人」という意味で失礼にあたるので止めましょう。しかし一部例外もあり、習い事やお稽古事の先生には現金や金券を渡すところもあります。もしお稽古事をしているのでしたらお稽古仲間と相談してみましょう。
4)ハンカチも贈り物としては不適切となっています。昔の言い方で「手巾」と書きますが、この文字が「手切れ」と読めるので避けられています。
5)最近では櫛を贈り物に選ぶというのも古風ですが、ク(苦)シ(死)という日本語として縁起の良くない単語が並ぶ物として、贈り物のタブーとして上げられています。
6)靴やサンダルなどの足に身に着けるものは「相手を踏みつける」という意味合いで捉えられてしまうので避けましょう。昔、戦国武将が相手に草履を贈って煽ったという逸話からきているようです。
7)時計や筆記用具は「勤勉奨励」という意味合いがあり、しっかりと勉強(仕事)しろ!というふうに取られるので良くありません。
8)冷蔵・冷凍が必要な食品や生ものはダメではありませんが、いきなり贈ると相手が不在で受け取れなかったり、使いきれなかったりする場合もあるので、相手の都合を確認しましょう。
9)公立学校の教職員、役場の職員などの公務員、政治家などは「収賄」だと思われてしまい受け取ることが出来ません。相手方に必要のない気遣いをさせてしまうので避けましょう。
10)自分自身や相手が喪中でもお歳暮は贈ることが可能です。マナー違反にもなりません。ただし紅白の水引はかけずに白無地の奉書紙か無地の短冊を使って、表書きは「お歳暮」とします。
また先方にご不幸があったばかりで四十九日も明けていないような場合には、お贈りするのは忌明け後にしましょう。忌明け後まで待つと時期を逃してしまう場合は松の内(一般的には1月7日)が明けてから、寒中見舞いとして贈りましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。これらの注意事項を踏まえつつ、相手の喜ぶ顔を想像しながらお歳暮を選んでみて下さい。きっとお互いが幸せな気持ちになれると思います。