あと約2ヵ月で年末、そしてお正月を迎えますね。
お正月の楽しみの一つと言えばおせち料理。
おせち料理には、それぞれどんな意味があってお正月に食べられているのかご存知でしょうか。
今回は、おせち料理重箱に詰める料理、それそれの意味をお知らせします。
子どもと一緒に食べながら、教えてあげてくださいね。
一の重~祝い肴・口取り~
おせち料理の基本は、祝い肴(口取り)、酢の物、焼き物、煮しめであり、その構成は地方によって異なります。
それぞれの料理や意味について順番にみていきましょう。
まずは、祝い肴・口取りの料理です。
【黒豆】
黒色は魔除けの色とされているため、邪気を払うという意味が込められています。また、1年まめ(真面目)に働き健康に暮らせるようにと願って食べられています。
【数の子】
数の子はニシンの卵です。卵が多いので、子宝の恵まれることや数多くの子孫が繁栄することを願う縁起物として食べられています。
【田作り】
昔は田植えの肥料として乾燥したイワシが用いられたため、豊作を願って食べられます。田作りという名は、田を作るというところからきています。
【たたきごぼう】
ゴボウは地中深くまで根を張るため、家がその土地にしっかり根を張り安泰できるようにと願いが込められています。
また、たたいて開いたごぼうは開きごぼうとも言われ、運が開くとされています。
【紅白かまぼこ】
赤色は魔よけ、白色は清浄・神聖を意味します。また、かまぼこの形が初日の出に見えることからおせちに用いられます。
【伊達巻】
伊達巻の形が巻物に似ているため、学問、習い事の成就を願って食べられます。
ちなみに、伊達巻という名は諸説ありますが、「伊達(華やかさや派手さという意味)な卵焼き」ということでその名がついたとされています。
【栗きんとん】
きんとんは“金団”と書き、その時の通り金の団子(金銀財宝)を意味します。金運を呼ぶ縁起物として用いられています。
ニの重~酢の物・焼き物~
続いて、酢の物と焼き物についてです。
【紅白なます】
紅白の色はお祝いの水引を表しており、平和と平安を願って食べられます。
【酢蓮】
レンコンは仏様のいる極楽の池にあると考えりており、ケガレのない植物とされています。また、穴がたくさん開いていることから将来の見通しがいいという意味があります。
【ちょろぎ】
黒豆に混ざっているちょろぎは赤い巻貝のようですが、その漢字には「長老木」「千代老木」「長老喜」など、おめでたい漢字があてられ、長寿を願う縁起物として用いられています。
【海老の焼き物】
腰が曲がる様を海老になぞらえ、長生きするようにとの願いが込められています。
また、色が晴れやかなためおせち料理に使われているという説もあります。
【鯛】
「めでたい」の語呂合わせから用いられています。
【ウナギ】
うなぎのぼりにあやかり、出世が出来るようにと願いが込められています。
三の重~煮物~
最後は煮物のおせち料理についてご紹介します。
【昆布巻】
こんぶは「養老昆布(よろこぶ)」で不老長寿とお祝いの縁起物です。また、伊達巻と同様に学問成就の意味も込められています。
【楯豆腐】
煮た高野豆腐に焼き目をつけて楯に見立て、家が守られるようにと願いが込められています。
【陣笠椎茸】
神様へのお供え物として用いられた椎茸は、元気・壮健への願いが込められています。
【煮しめ】
複数の野菜を一緒に煮た煮しめは、家族が仲良く結ばれるという意味が込められています。もちろん、具材一つ一つにも意味が込められています。
【たけのこ】
子供がすくすく育つようにという願いが込められています。また、たけのこは点に向かって成長するので、立身出世や家の繁栄を願い用いられているという説もあります。
まとめ
今回は、おせち料理のそれぞれの意味についてご紹介しました。意味を知った上で作ったり食べたりすると、また別の楽しみ方が出来ますね。