お盆のマナーがどんなものかご存知でしょうか?
恥ずかしながら、私はお盆にお供え物をする習慣がない家で育ったので、田舎に嫁いだ時に非常に苦労しました。
日本では、多くの場所でお盆にお供え物をしたり、お膳を並べたりする習慣があります。
ですから、知っておかなければ後で苦労することになるかもしれません。
この機会にしっかりお盆の正しい方法やマナーを覚えておきましょう。
お盆にお膳をお供えする意味
お盆になると、仏壇の上にお膳がお供えされているところを見たことはありますか?
私は、嫁ぐまでは見たことがなかったのですが、あれには、ちゃんと意味があります。
お盆のお膳には、ご先祖様へのおもてなしをする意味が込められているのです。
更に、ご先祖様がきちんと成仏できるようにと供養の意味を込めて、家族全員がお膳と同じ食事を口にするというのが一般的なのです。
私の嫁ぎ先だと、炊き込みご飯を大量に作ってお墓に直接どーん! と、お供えして、その横に大量のお菓子を置きます。
更にお膳に炊き込みご飯を盛って(特盛りです)、家族全員炊き込みご飯を食べるのです。
若干間違っているのか、もしくはその地方独特のものなのか、そこは不明です。
お膳の並べ方
では、一般的なお膳の並べ方はどのようになっているのでしょうか。
基本的に、お膳は一汁五菜になるようにします。
そして、ご先祖様にお供えするものなので、お箸は仏壇側へ置くようにして、それぞれお供えするものをお膳に並べていきます。
ホームセンターに売っているお膳のセットを購入すると、分かりやすいですよ。
・お箸から見て右が汁物
・お箸から見て左がご飯
・汁物の上が煮物や和え物
・ご飯の上が煮物
・真ん中に漬物
(参考URL)
http://www.konagai.co.jp/home/column/reikuzen
普段、和食を食べている方なら自然と身に付いている並べ方なのではないでしょうか。
とはいえ、ご飯と味噌汁以外は大皿に盛ってしまうタイプの方は、お膳の並べ方で困らないようにチェックしておいてくださいね。
お膳は精進料理
精進料理と言われると、皆さんはどんなものを想像しますか?
多くの方はお坊さんが食べる料理いう発想かもしれませんね。
精進料理とは、肉や魚を使わない「野菜と大豆」を使った料理のことです。
基本的に、お膳に並べる食事は精進料理にします。
ちなみに、汁物に使う出汁も魚を使ってはいけません。
精進料理には、命あるものから命を頂いて、頂いた命からまた命をつなぐということに感謝や反省の意味が込められています。
ですから、ご先祖様にお供えする食べ物は精進料理でなければならないのです。
しかし、精進料理と言われても具体的にどんなものを作ったらよいのか……悩みますよね。
ですから、どんな精進料理があるのかをご紹介いたします。
お供えする精進料理ってどんなもの?
それでは、お供えする精進料理にどのようなものがあるのか見てみましょう。
・がんもどきの煮物
出汁は昆布から取り、出汁をとった昆布も捨てずに食事に出しましょう。
がんもどきの代わりに厚揚げでも良いですね。
・ホウレンソウの白和え、きんぴらごぼうなど
彩を考えてホウレンソウの白和えがおすすめですが、きんぴらごぼうでも大丈夫です。
・漬物
魚の出汁を使っていない漬物であれば何でも大丈夫です。
・汁物
お吸い物でも味噌汁でも大丈夫です。
汁物も、出汁は魚を使わないように気をつけてくださいね。
このように、魚や肉を使わないようにして作る料理であれば基本的には大丈夫です。
しかし、地方によっては細かいルールなどもありますので、その場合はあらかじめお姑さんなどに話を聞いておいたほうが良さそうです。
たとえば「結び昆布」と言うものは、精進料理に良く使われているのですが、私の嫁いだ場所では結び昆布はお祝い以外では使ってはいけないのです。
仏様と縁を結ぶことになるので、仏様にお供えするものに結び昆布は使わないのです。
同じ料理でも、入れてはいけない食材などもありますから、その場所のルールを事前に調べておくことをおすすめします。
まとめ
お盆のマナーと聞くと、難しそうだな……と思いがちですが、一度やってみると意外と覚えられます。
また、お膳のセットを購入すると、並べ方や作法などが書いてある説明書のようなものが付いて来ますので不安な時は説明書を参考にしてください。