元日はおろか、正月休み中にさえ初詣に行けなかった…というあなた。
寝正月でしょうか、お仕事でしょうか、はたまた海外旅行でしょうか。
理由はどうあれ、初詣に行くつもりはあるんですよね。
では、一体いつまでに行けば「初詣」というのでしょうか。
元日に行かないと御利益がないの?
そもそも「初詣」とは何なのか。その由来には大きくふたつの説がありますが、大晦日の夜から元旦にかけて、氏神様をまつる社にこもって祈願をする「年籠り(とりごもり、としこもり)」が「初詣」の由来であるとするのが一般的です。
もうひとつの由来は、元日に自分の家から見て恵方(禁忌がない、縁起の良い方角)の神社やお寺に参拝する「恵方詣り(恵方参り)」です。
恵方は毎年変わるものですから大変ですよね。そこで、恵方参りから方角を限定しない「初詣」という形になったという説です。
いずれにしても、前の年の感謝をすることと、その年の祈願をするために、元日に行われてきたわけです。ご利益があるかどうかを気にするより、初詣の意味を考えてみましょう。
諸説ある初詣の時期
先述の通り、「初詣」自体が諸説あるわけですが、初詣の時期もまた諸説あります。
まず、大晦日の夜にお参りする「除夜詣」と、元旦にお参りする「元日詣」は、「年籠り」が分かれたとされています。
「除夜」と聞いて、「初詣」なんだから、年が明けてからじゃないの?と思われた方、古来は日没を一日の終わりと捉えていたので、大晦日の夜は「新年」というになるんです。
それから、年籠り形式のような、大晦日から元日にかけて年をまたいでお参りをする、いわゆる「二年参り」は、大晦日の夜と元旦と2度お参りする場合もあります。
そして、本来の「初詣」は、元旦におせち料理をいただいてから参拝するものでした。
しかし、時が経つにつれ、人気の神社が混み合うことや、忙しさからか、「元旦」から「元日」、「三が日(1月1日~1月3日)」と「初詣」の時期は延び、現代では「松の内(1月1日~1月7日)」が一般的な「初詣」の時期となりました。
「初詣」ですからね。読んで字のごとく、その年に初めて神社やお寺に参拝することが「初詣」という解釈で良いと思います。
あえて時期をずらして混雑回避
初詣は、必ずしも元日に行かなければならないというわけではない、となったら、わざわざ激込みの中に身を投じなくても良いですよね。混雑こそ初詣の醍醐味!という考えの方もいらっしゃるかとは思いますが。
初詣らしさを満喫しつつできるだけ混雑を回避したい、というわがままなあなたには、元日の早朝か夕方がおすすめです。2日以降でも、やはり早朝の時間帯がおすすめですね。
さらに、「初詣」は、小正月(1月15日)までとか、1月中にとか言われることも多いので、松の内を過ぎてからの平日でしたら、スムーズに参拝できると思います。
そして、「除夜詣」がありなら、年末にお参りする「年末詣」もありでしょうか。
こちらは、冬至(12月22日頃)が古よりの元旦であるという捉え方によります。祈願よりも感謝を伝えることがメインですので、より運気が上がるという噂も。何より落ち着いて参拝できるので、知る人ぞ知る「初詣」というわけです。
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結局、その年に初めてお参りすることこそが「初詣」ですから、いつ行っても良いのです。
「年末詣」は、神様にも余裕があるから、よりご利益があるのでは?なんて考える方もいらっしゃいますが、相手は神様ですからね、空いてるときに来てほしいとか、いつまでにこなければ、なんてちっちゃいことは気にしないものです。まぁ、その年一年をお願いするわけですから、早いに越したことはないですよね。
初詣に行けなかったから、今年はもうだめだ…なんて落ち込む必要もありません。
初詣は行かなければならないものではなく、自らの意思で、行けるときに行きましょう。
あなたの新しい年が開運に恵まれますよう、心よりお祈り申し上げます。